「グラフィックの進化はゲームの面白さとは無関係」なわけがない Game Programmer's (web)Log

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「グラフィックの進化はゲームの面白さとは無関係」なわけがない

私の場合、昔のゲームというと、懐かしさでちょっと遊ぶ程度で、
そこまで頻繁には遊びません。(昔のゲームの話をするのは大好きです)
そんな私が、任天堂ホームページの名物コーナー、
「社長が訊く」の「スーパーマリオギャラクシー2」の回を読んで、
急に「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」が遊びたくなったので、
久々にWiiのバーチャルコンソールで購入しました。

当時はエンディングまで遊ばずに断念してしまったのと、
オリジナルが10年前なので記憶も曖昧になっていることと合わせて、
今でも楽しく遊べました。
正直な話、DS版の「大地の汽笛」より楽しんでます。

10年前のゲームではありますが、遊んでいると不思議なことに
いろいろな発見があります。

10年前と言えど、さすがは「ゼルダ」、ゲーム自体は
非常に面白いのですが、次に思うこととしては、
「今のスペックでリメイクしてくれればもっとよかったのに」、
つまりは「やっぱりグラフィックの進化は重要」ということでした。

一口にグラフィックの進化、といってもいろいろな点があります。
簡単なところで言えば、まずはビデオメモリ(VRAM)が増えたことにより、
テクスチャの解像度や、一度に表示できる枚数が増えました。

「テクスチャ」に関する説明はWikipediaに譲ります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0
テクスチャマッピング(Wikipedia)


「ゼルダ」の場合、どうしても同じダンジョン内では、
テクスチャの使い回しが目立ちます。
解像度が低ければ、カメラが近づいた際にアラやボケが目立ちます。
これがゲームプレイにどのような影響を与えるか考えてみます。

部屋の壁紙に使われているテクスチャが、容量削減のために、
同じパターンの繰り返しだった場合、テクスチャの継ぎ目と、
部屋の角やへこみのような部分の見た目の区別が付きにくくなります。

また、部屋を見渡した場合など、壁の模様に変化がないため、
どちらの方角を向いているのかが瞬時には分かりづらくなります。

もちろん、そういったことを極力防ぐための工夫は昔からされています。
ドアや重要なアイテムがあるような部分には、目がそちらに行くように、
松明のようなオブジェクトを置いたりします。
方角を分からせるために、対称的な部屋の形を避けたり、
屋外であればランドマーク的なオブジェクトを遠景に置くでしょう。

グラフィックの進化といえば、ライティングの進化も大きなポイントです。
「ゼルダ」では、しばしば空中を浮遊するような遊びがありますが、
影の表現が進化すれば、地面や壁までの距離感や、他の物体の影との
位置関係などで、プレイヤーの操作に大きな助けを与えることができます。


他にも、シェーダーの進化によって法線マップが自由に使えることで、
地形をよりはっきりと認識することができますし、
エフェクトの増加で、ヒットの表現をより分かりやすくするなど、
グラフィックゲームプレイに影響する部分は多分にあります。

「シェーダー」「法線マップ」といった単語については、
やはりWikipediaに説明を譲ります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%80
シェーダ(Wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E7%B7%9A%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0
法線マッピング(Wikipedia)


グラフィックの進化の恩恵を預かるのは、主に3Dゲームになりますが、
2Dゲームであってもそれは例外ではありません。
弾幕シューティングのような、多数のオブジェクトが一度に発生する
ゲームは、グラフィックの進化なしには生まれなかったジャンルでしょう。

というように、グラフィックの進化はゲームの面白さとは無関係」
という意見は大きな間違いであると私は考えています。


奇しくも、これを書き始めた後に、ニンテンドー3DSで
ゼルダの伝説 時のオカリナ」がリメイクされるというニュースがありました。
64版のオリジナルから、より遊びやすくなっている「ゼルダ」を
期待せずにはいられません。
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2010年07月06日 Game Contents トラックバック(0) コメント(4)

グラフィックの進化と面白さは無関係ではないと思います。
ただプラスの方向だけではなくマイナスの方向に影響することもあるのではないでしょうか。

テクスチャが凝りすぎていて背景とキャラクターが必要以上に馴染んでしまっているゲームが時々見受けられますが、あまりの区別のつきづらさにイライラした覚えがあります。

グラフィックの進化は素晴らしいのですが無用なストレスを軽減するように考えていただきたいものです。

2010年07月08日 他色々 URL 編集

◆他色々さん
コメントありがとうございます。

確かに、グラフィックの可能性が広がることで、作る側が気遣わなければ
ならないことは、今までよりもはるかに増えたと思います。

しかしながら、今のゲーム開発に携わっている身として、やはりここは力強く、
「悪い方向に影響することはない」と断言したいと思います。

おそらくですが、テクスチャの書き込みによってキャラクターが認識しづらい
という絵作りをする人は、それがファミコンであっても同じ絵作りをします。

エントリにも書きましたが、遊びやすくするための工夫というのは、
ドット絵時代の頃であっても、プログラマブルシェーダー全盛の今であっても
本質的には変わっていないと私は考えています。

ドット絵時代であれば、キャラクターの縁取りをしたり、色使いを変える他、
目立つ特徴(マリオで言うヒゲとオーバーオール)を盛り込んだり、
(ロックマンが瞬きするように)常にアニメーションするなどの工夫が
ありましたが、同じことが今のゲームでも通用します。
カメラアングル、エフェクト、ライティングなどなど、
分かりづらさを軽減するための工夫はいくらでも可能です。
逆に言えば、今も昔も、そういった工夫のないゲームは得てして
遊びにくいものになってしまっています。

強いて言えば、今のゲームでは一つの物を作り上げるために
昔と比べものにならないほどの時間と労力を必要とするように
なってしまったため、細かい工夫に気を配る余裕がなくなってしまっている
というのはあるかもしれません。
これはグラフィックの問題ではなく、もっと根本のゲーム開発手法に
よる部分が大きいと思っています。

過去にもそのようなエントリを書いていますのでもしよろしければ御覧ください。
『ゲーム開発側から見た「重厚長大主義」』というエントリです。
(コメントにURLは書けない設定にしていますのでタイトルだけでご容赦を)

2010年07月14日 ykyky URL 編集

ゲーム開発に携わることのない素人の意見です。

グラフィックの向上によってゲームの幅が広がるのは確かだと思いいます。
ですが、クリエイターは、ゲームがグラフィックに左右されるというのは忘れてほしくないんですよね。
例えば8頭身のゲームなら8頭身なりの作り方がある。
多くのFPSは小さな「頭」を狙うことを意識したゲームデザインとなっています。
あれはグラフィックの向上によって8頭身を正確に再現できるようになったことと無関係ではありません。
さらに技術が向上し部位破損や部位ダメージを生かすゲームも生まれています。
これはCG技術の進歩によってもたらされていますよね。

FC、SFC時代のようにデフォルメされたキャラクターならこの面白さは生まれなかった。
しかし同時に失ったものもあるわけです。
FFのように全身を使って表現する感情、マリオのような大ジャンプとかは8頭身でやると滑稽です。

これは2D3Dの違いとかそんなのではなく、グラフィックがゲームデザインを規定するという話になってきます。
ギアーズオブウォーのムキムキマッチョ世界でマリオをやりたいか?ラブプラスのほんわか世界でバイオハザードをやりたいか?そういう話なんです。

つまりゲームの絵はただの表現に終わるのではなく、ゲームデザインそれも「ゲーム性」(この言葉はあまり好きじゃないのだけど、適当なので)そのものに影響を与えるのではないか。

グラフィックってもてはやされている感じがしますけど、ゲームシステムなどと並列的に扱うほうが健全な気がします。

こんなことはクリエイターなら知ってて当たり前と返されるかもしれませんけど、あまり高い評価を与えられないゲームをやると、そうでもないような気がするんですよ。
大作と言えばシューターがほとんどになってきていて、「これはヤバイぞ」と考えている素人の考えです。
(これは『ゲーム開発側から見た「重厚長大主義」』というエントリと関係していて、やっぱり作りやすいのだろうなと思います)

2010年07月19日 24 URL 編集

◆24さん
長文コメントありがとうございます。

私も概ね同意見です。ゲームデザインとグラフィックには
切っても切れない関係というのはあるかと思います。

お返事を書いているうちに、こちらも長文になってしまったので、
改めて別エントリとして投稿させていただきます。
そちらをご覧いただければと思います。

気になったところを少しだけ。

グラフィックとゲームデザインがミスマッチな例として
挙げていただいたものについてですが、個人的にはそういう奇抜な
組み合わせのゲームというのもそれなりに心当たりがあるので、
一概に悪いものとは思っていません。
リアルな超人ジャンプアクションであれば「ライオットアクト」が
ありますし、コミカルなゾンビシューティングものは
枚挙に暇がないほど多数あります。
(アメリカ人のゾンビ好きは日本人の比ではありません)

美少女ものとホラーものは切っても切れないのは日本のノベル系作品を見れば
明らかですし、挙げていただいたFPSの例のように、
ゲームデザインに密接に関与していない限り、相性はあるものの、
うまく落としこむことはできるかと思います。


2010年07月29日 ykyky URL 編集












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