ゲームプロデューサーに関する誤った(?)認識 Game Programmer's (web)Log

ゲームプロデューサーに関する誤った(?)認識のページです。

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ゲームプロデューサーに関する誤った(?)認識

突然ですが、「クリナビ」というサイトがあります。

クリナビ

言ってしまえばアミューズメントメディア総合学院の宣伝サイトなのですが、
ゲーム開発に関するいろいろなコラムが載っていたり、
著名な開発者へのインタビューなどが載っている情報サイトです。

ここに限らず、最近はネットでも開発者へのインタビュー記事が
あちらこちらで見られるようになりました。
PlayStation.comでも同様のクリエイターインタビューがあります。

PS World クリエイターインタビュー(PlayStation.com)

こういう場で「クリエイター」としてインタビューを受けるのは、
得てして「プロデューサー」の場合が多い
のですが、
(PlayStation.comでは割といろいろな職種の方が多いですが)
一部のゲームファンの方々からは、「現場を知らない単なる広告塔」
といった認識を持たれているようです。

ゲーム開発について何も知識を持たない人は、一番メディアに出てくる
プロデューサーを見て、ゲームを作っている現場のトップにいるえらい人」
と認識し、さらに業界により深く興味を持った人は、今度はプロデューサー
ゲームを作っていない、口だけでえらくない人」という風に認識する、
という構図がどうやらあるように思います。

半分は正解だとは思いますが、やはりプロデューサーというのは、
ゲーム制作現場においては非常に重要な役割を担っているため、
もう半分は不正解だと言えるでしょう。

プロデューサーが現場でものづくりをしない、というのはほぼ正解です。
小さなデベロッパの中には、制作者を兼ねる場合もあるようですが、
ほとんどの場合それができるほどの規模のゲームというのは
(家庭用ゲーム機では)なくなってしまったため、
普通はプロデューサーはプロデュース業に専念します。

では、プロデュース業とはいったい何か、という話になります。
ざっくりと言うと、「商品(ゲームだけに限らず)を売るために
必要な仕事すべて」
という感じになります。
具体例を挙げれば山ほどありますが、

ゲームの方向性、ターゲット、マーケット、発売時期などの決定
・広告メディアに対する折衝、および広告企画
・プラットフォームホルダー(ハードメーカー)に対する折衝
ゲームの周辺商品(グッズ、書籍等)の企画、対外折衝

などなど、他にもまだまだあります。
どういうことかと言うと、我々現場の人間が物を作ったところで、
プロデューサーがプロデュース業をしてくれないと、
売れる売れない以前に、発売することすらできません。

また、昨今の家庭用ゲームソフトでは、開発費や広告費を合わせると
数億円かかるのが当たり前で、数十億円かかるものも珍しくありません。
そのお金をどこにどのように使い、どれだけ回収するのかを
考えるのもプロデュース業に含まれますので、
その責任がどれだけ重圧になるかというのは想像に難くありません。

あってはならないことですが、そのゲームに欠陥があったり、
ゲーム内容が不評だった場合も、その責任と、消費者からの
バッシングを一手に受けるのはいつもプロデューサーです。
本来であれば作っている現場の人間にも多分に責任があるはずです。

そのため、プロデューサーはものづくりをしない立場にあっても、
ゲーム開発者を代表して一番表に立ち、その分の報酬を得ているわけです。

我々はゲーム開発者ではありますが、それ以前に会社員ですので、
ゲームが売れて、その分で給料を払っていただかないことには、
生活をすることができません。
そういった現場の人間の生活をプロデューサーが支えているといっても、
あながち間違いではないのではないでしょうか。
もちろん、それより上に経営者達がいて、その人たちが会社を
回しているという事実もあるわけです。
(さらにその上に株主が…)

裏を返せば、プロデューサーという人間は、実はアマチュアの世界や
学生の世界にはあまり必要のない人間
とも言えてしまいます。
いいものを作るだけなら、いいディレクターがいればいいわけですから。
たまに学生サークルのイベントで、商業規模のものを運営している
方たちもいますが、ああいうサークルにはきっとプロデューサー的
立場の方がいるのだと思います。
シビアな物言いになってしまいますが、(ゲーム業界に限らず)
プロの世界を知らない方は、プロデューサーの重要性は
なかなか理解できないのかもしれません。

よく、ゲーム作りは家作りに例えられますが、その例で言うならば、
どの地域に、どのような方向性の家(マンション?)を建てて、
どういった客層に売るのかということを考える人がまずいるでしょう。
実際に家を建てる際には、その条件に適任の現場監督を選び、
予算と期間から必要な人材を見積もり、監督に任せて建設をお願いする
という流れになるかと思います。
その流れはゲーム開発でもまったくそのまま当てはめることができます。

もちろん、現場の人間にとっては厄介だと思うことも多々あります。
無理難題を突きつけてきたり、モチベーションが下がるような決定を
制作途中で下してくることもあります。
現場の人間は、プロデューサーの言うことをいかに跳ね返すかが仕事、
というような側面もありますが、やはり基本的には、
プロデューサーの決定を信じて制作をしなければ足並みは揃わず、
結果としていいものを作ることもできません。

プロデューサー自らが、プロデューサーの重要性について語ることは
ある意味タブーとされているところがあるため代弁してみました。
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2008年05月05日 Game Development トラックバック(0) コメント(2)

私もゲーム開発の現場近くにいる者ですが、
まったく同感です。

以前、サイバーコネクトツー社長で
「.hack」ディレクターの
松山ぴろし氏が、
「現場を活かすも殺すも
プロデューサー次第」と言っていましたっけ。

ただしプロデューサーの力量というのは
他の職種に比べて量りにくいため、
たまたまヒット作に噛んだ
ラッキーな無能プロデューサーに
箔がつき、
いつまでもデカいツラをして
愚策で現場を苦しめ続ける、という事例も
起こっちゃうのですけどね。

2008年05月14日 URL 編集

1ヶ月以上もコメントを放置という体たらく、お許しくださいませ。

◆匿名さん
コメントありがとうございます。

松山氏はディレクターだったのですね。
てっきりプロデューサーだとばかり思っていました。

私もCEDECでの松山氏の講演を聞かせていただきました。
テレビタレントかと思うほどの場慣れした講演で、
最後までとても興味深く聞けた、面白いセッションでした。

おっしゃるとおり、この業界、「まぐれ当たり」というのも
存在するのも事実ですね。狙った通りとはいかなくとも、
どこかでたまたまニーズがマッチしたところに引っかかり、
それが爆発的にヒットすることもしばしば見られます。
失礼ながら、昨今の「アイドルマスター」のブームも、
まさにそうではないかと思っています。
(ゲームのキャパシティが今のヒットにそぐわないという意味ではなく、
作り手側が現在のヒットの形を予期していないという意味です)

それに味をしめて、次の手として、いかにも狙ったようにやってしまい、
逆にファンからそっぽを向かれるというケースも、
こちらも往々にしてよくあることですね。
意図してバカゲーにしたわけでもないのに、バカゲーとしてヒットしてしまい、
それではということでバカっぽさを意識して作った結果、
天然っぽさが薄れ、面白くないものができてしまった、というケースですとか。
「バカゲー」の部分を「萌え」などに置き換えてもいいかもしれません。

1作ヒットしただけでは、まだ有能とは判断できないかもしれませんが、
3作当てたのであれば、十分にヒットメーカーと判断してもよいかと思います。
ただし、現場との相性ももちろんありますので、別のスタッフと組んでも
同じくヒット作を生み出せるかが分からないところも、エンターテインメントの
難しいところだと言えるのではないでしょうか。

2008年06月30日 ykyky URL 編集












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