アーケードシューティングの未来 Game Programmer's (web)Log

アーケードシューティングの未来のページです。

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アーケードシューティングの未来

世間はすっかり東京ゲームショーの話で持ちきりですが、
あえてここでアミューズメントマシンショー(JAMMAショー)
の話題を持ち出してみたりします。

少し前まではすっかり冷え込んでいた(今も、とも言えますが)
2Dシューティングゲーム、海外では通称「Shoot'em Up」の
新作がここ最近でいくつか発表されています。

アーケードゲームのものをいくつか紹介しますと、
まず、おそらく一番の注目作だと思われる、
コナミの「オトメディウス」。
「ケロロ軍曹」の作者として知られる吉崎観音氏を
キャラクターデザインに据えて、全く新しい「萌え系」
グラディウスの新作になっています。

続いては、シューティングファンにはすっかりおなじみ、
ケイブの新作横スクロールゴシックホラーシューティング
デススマイルズ」。
他にも、元セイブ開発(「雷電」シリーズなど)から
派生したガルチという会社が開発を担当する、
まもるクンは呪われてしまった!」などが今後
リリース予定されています。

Xbox Live Arcadeでも、シューティングの移植作が
次々と発表されました。海外で特に評価の高い、
トレジャー開発の「斑鳩(いかるが)」、
ドリームキャストでリリースされ、カルトな人気を博した
童開発の「トリガーハートエグゼリカ」などが
来年リリース予定になっています。

これだけリリースがあるとは言え、実際問題として、
シューティングゲームでビジネスをするのは
非常に難しい
ことです。

アーケードゲーム基盤というのは、オペレータが
直接支払う卸値でも、一般的に25万円~30万円ほど
するそうです。筐体込みのゲームは100万円以上です。

シューティングゲームの基盤を、仮に25万円で買った場合、
1クレジットが100円だったとしても、単純計算で
2500クレジット入ってようやく元が取れます。
もちろん、実際には人件費や維持費がかかりますが、
今は考えないことにします。

ゲームセンターの営業時間を9:00~24:00の15時間として、
仮に1時間に1クレジット入った場合、
1日に15クレジット、2500クレジット入るまでに
半年弱の時間がかかってしまいます。
1クレジット50円の良心的なお店なら1年弱です。

1つのシューティングゲームの寿命は、
よほどの大ヒットゲームでもない限りは
2ヶ月程度が限界
だと思います。
2ヶ月で2500クレジットを回収するには
20分~30分に一度1クレジットが入る必要があります。
休日ならばともかく、平日の昼間にもこのペースで
シューティングゲームにクレジットが入る店というのは、
最近ゲームセンターに行ったことのある人ならば分かりますが、
通常ほとんど考えられません。

つまりは、実際に利益を得るのはメダルゲームや
格闘ゲーム、麻雀ゲームなどのインカム(収益)率の高い
筐体であって、シューティングゲームというのは、
「うちのお店はちゃんと最新ゲームを入荷する店ですよ」
という意思をお客さんに示すための広告塔の役割
として
しか働いていない店がほとんどかと思われます。
そう考えると、オペレータにとっては、シューティング
ゲームというのは、ビジネス的な観点で言えば、
完全に「いらない子」になってしまっています。
リリースされれば入荷しなければなりませんので。

メーカーとしても、そのような状況ですので、
グッズやサントラなどでどうにか利益を上げざるを
得ないというのが実状のようです。

実際に私がゲームセンターのインカムを調査したわけでは
ないので、これはあくまで私の邪推でしかないのですが、
ここ最近でのゲームセンターの相次ぐ縮小、撤退や、
ビデオゲームをあきらめてメダルやプリントシール機に
鞍替えしていくお店の数々を見ていると、
あながち的外れなことでもないと思っています。

そういった背景があってか、ここ最近のシューティング
ゲームの傾向としていわゆる「弾幕系」の流行がありました。
プレイヤーが昔に比べて火力が高く、その分敵の攻撃も
非常に激しいというのが特徴です。
プレイヤーはどんどんと難易度に慣れていくので、
プレイ時間は長くなり、インカム率が悪くなります。
そのつど、シューティングの難易度は上昇の一途を辿りました。
これは、リズムゲームや対戦格闘ゲームにも見られた
傾向といえます。
当然、難易度の上昇についていけず、振り落とされる
ユーザも多数いました。
私もそんな中の一人ですが。

しかし、ここにきて、少しばかりシューティングゲームに
変化の兆しが見えています。
「オトメディウス」は、「グラディウス」シリーズの
ゲームデザインを色濃く受け継いだゲームのようですので、
ばらまかれた大量の弾を避けるゲームではなく、
ステージごとに異なるギミックを覚えながら対処していく
という遊びが強く出ています。

そして、ケイブの「デススマイルズ」です。
JAMMAショーで出展された筐体を直接撮影した動画が
GameVideos.comで公開されていました。



開発者のブログでも「弾幕系ではない」と公言されていた
とおり、一瞬アクションゲームかと見まがうほどの
キャラクターの大きさと、地形を利用した駆け引き、
画面左右への撃ち分けなど、明らかに今までにケイブ
手がけてきた方法論とは全く異なる方法で
このゲームが作られていることがわかります。
少なくとも、難易度を下げようとしていることは
今まで長くシューティングゲームに慣れ親しんだ
ユーザには明らかです。

比較として、以前同じくケイブが手がけた
「虫姫さま ふたり」の動画がYouTubeにあったので
貼っておきます。



稼ぎを目的とした動画なので、普通にプレイするよりも
難易度が高くなっている(うまい人ほど難易度が
上がるように自動調整されています)のを差し引いても、
デススマイルズ」がいかに敷居を下げたかが
お分かりいただけると思います。

思い返せば、一番ゲームセンターが盛り上がっていた、
「バーチャファイター2」の頃のゲームの特徴としては、
がんばれば誰でもなんとかクリアだけはできる
といった難易度設定だったように思います。
当時は女子高生でもゲームセンターで格闘ゲームを
プレイしていたような時代でしたし、そんな子らも、
平気で1コインクリアしていました。

シューティングゲームでも、「19XX」や「怒首領蜂」など、
攻略パターンを綿密に作れば、どうにかクリアか、
そうでなくてもかなり終盤まで遊ぶことができました。
この「攻略パターンを作る」というところに、
何度もクレジットを入れてしまう魔力があった
ように思います。

今までが「北風と太陽」の北風の時代だったのならば、
これからはひょっとして太陽の時代が来るのかもしれません。
時代がすっかり変わってしまったので、また元の盛り上がりを
取り戻せるとまでは言いませんが、シューティングゲームが
きちんとビジネスとして成り立つようになってもらいたいと
ファンとして心からそう願います。

余談ですが、最近のこのシューティングゲームのリリース
増加の背景には、やはり同人シューティングゲーム、
特に「東方プロジェクト」の盛り上がりが大きいと思います。
「東方」は遊ぶけどゲームセンターには全く行かない、
という人も私の周りでも多くいます。
昨今のシューティングのコンセプトのキャラクター化は、
すべてこのムーブメントから来ているように思います。
いいところはうまく吸収して、ゲームセンターに
足を運んでもらえる流れが出来ればと思います。

最後におまけを。
GameTrailers.comで、勝手に2Dシューティングゲームの
トップ10を決めるという企画の動画が公開されています。



若干納得のいかない部分もあるにせよ、
概ねなるほどといったランキングでした。
やっぱり、ギミックが多く、ステージごとに
攻略法を編み出していくようなゲームが
海外では人気があるようです。
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2007年09月22日 Game Business トラックバック(1) コメント(3)

高難易度高スキル全盛期に遅れて入ったものですから、アーケードは「100円が1分で蒸発する場所」という印象でちょっと苦手です。私は今やシューティングと格闘ゲームは自分の遊ぶゲームではない(遊んでもほとんどは面白くない)と思っているのですが、こうした取り組みを知ると見捨てられていないなと思えて安心します。まあ私も古い人間なので、下手の横好きで(+トレジャー好きで)斑鳩に手を出してみたりもしているわけですが。上手い人のプレイも収録されると噂のXBLA版が楽しみです。
以前のエントリで話題にされていましたが、私もゼルダを毎回追っかけていますけど生憎どれもこれも好きとは言えず、文句をつけながら楽しむという有り様で。そこのところ、DSゼルダはムジュラ以来久々に掛け値なしに楽しいと思える作品でした。特にハンマーの使い方がタッチペンならではの思い切りの良さで感心。だいたいシステムにすぐ飽きちゃうタチなので、業界が手を変え品を変えてくれてるのが楽しみなんですが、たとえばWiiリモコンをろくに料理できてなかったりするのを見ると、どこも本当に保守的だなあと落胆します。God of Warなどは、いくつもの既存の材料を限界まで調理し尽くした一例だと思いますし、私も最高難度までやりこみましたけど、もうひとカケラ物足りない印象でして、やっぱり新鮮な感動に勝るものはないと思います。と言いつつGoW2も買うのですが。
Wiiリモコンと言えばタッチペンの扱いも実に下手というか……、もうちょっとゲーム的に可能性のあるデバイスだと思うんですが。前出のNinja Gaiden Dragon Swordは、これはと思えたので、私も楽しみです。

しかしまあ、私がユーザーに過ぎないから偉そうに好き勝手言えるのかもしれません。
それにしても、2DSTGトップ10、てっきり斑鳩が1位だと思ってたら、まさかエリア……だとは。英語版Wikipediaにちゃっかり載ってて笑いました。

2007年09月22日 KEIT URL 編集

はじめまして。楽しく読ませて頂いてます。
ヘタの横好きシューティングファンとして思うことが色々あったので、コメントさせていただきました。

個人的に、『怒首領蜂』から10年が経過した今、もう”弾幕”という手法自体に賞味期限が来ているのではないか?と思っています。
『東方project』に端を発する萌え系シューティングだけでなく、『雷電』シリーズの復活や、『シューティング検定2007』といった変化球の登場は、非・弾幕を模索している流れのひとつの様に思います。
敵の弾に当たることを善しとし、パズル性を高めた『斑鳩』や、豪快な投げアクションが魅力の『エグゼリカ』も、弾幕という表現を借りながらもある意味で弾幕からの脱却を図ろうとしていたタイトルでした。

変化は確実に起きていると思います。
あとは、弾幕に続く次のムーブメントをうまく生み出せるかどうか、
それが今後の2Dシューティングゲームのキーポイントではないかと思うのです。


>STG版『エリア88』
これは、幼い時分にSFC版をちょこっとやった記憶くらいしかないのですが、
アーケード版登場当時は「低難易度」と「キャラクター」(原作コミック)で好評を博したタイトルだと聞いてます。
その点で今に通じるものがあるかもしれませんね。

2007年09月25日 Tacashi URL 編集

遅れましたがようやくお返事書きます。

◆KEITさん
コメントありがとうございます。

私自身は、それこそゲームで遊び始めるようになって
間もなくゲームセンターにも行くようになった、
ちょっと尋常でないゲームっ子でしたから、
すごく盛り上がっていた頃も知ってるだけに複雑だったりします。

シューティングはまだ遊べるくらいにはぎりぎり
ついていけてはいますが、格闘ゲームと音楽ゲームはだめですね。
いずれも全盛期には私もかなりの腕前だったと自負できますが、
今のゲームは、全くもてなされていないような気がしました。
この間も、久々にプレイしてみようと、
某格闘ゲームに初めて挑戦してみたのですが、
1人目の相手から尋常でない量のコンボを叩き込まれて
完全にへそを曲げてしまいました。

「斑鳩」は、どうしてもあの白黒弾に頭がついていけずに、
すぐに断念してしまったクチです。
今でこそ家でじっくり遊べるので、
また挑戦してみたいとは思っています。
「レイディアントシルバーガン」はもっと遊びこんでおけば
よかったなという名作ですね。
今ではどこのゲームセンターでもほとんど見られなくなってしまいました。

ゼルダは心にちょっと引っかかりを感じながらも、
それなりに毎回楽しくプレイはしてきました。
毎回安定はしているので不満はないんですが、
「こんなことするんだ!」という驚きは、やはりDS版が
ここ最近では一番よかった気がします。
「トワイライトプリンセス」も、大掛かりなボス戦が
やっていて楽しかったんですが、操作関係も含めて
ちょっと入りきれない部分もありました。

「God Of War」は私も最も衝撃を受けたゲームの一つです。
他人がプレイしているのを見て、あれほど釘付けになった
ゲームはそうそうないと思います。
すでに海外版の2をプレイ済みではあるのですが、
日本語版が出るまでの楽しみに、最後まではプレイしていないので、
私も発売を楽しみにしています。

Wiiリモコンやタッチペンの問題については、ゲームが好きな人ならば、
ユーザ、開発者問わず感じているところだと思います。
そもそも、ゲームにシビアな入力を要求するハードコアユーザには
向いていないハードと言ってしまえばそれまでなのですが。

ScrewAttackのランキングは私も驚きました。
たしかにアーケード版は、行けばいつも誰かが必ず
プレイしていましたし。ただ、この映像では
スーパーファミコン版なんですよね…
悪くはないんですがやっぱりアーケードを知っていると…

◆Tacashiさん
はじめまして。コメントありがとうございます。

私も下手の横好きシューターとして、毎回新作はプレイしてきました。
「雷電IV」と「シューティングラブ」は、見たことはあるものの
まだプレイはしていないので、近いうちにプレイしようと思います。

「まもるくん」も、弾幕系っぽい感じではありますが、
「奇々怪界」のように任意スクロールのゲームだそうです。
こちらも新しいゲーム性を模索しているのかもしれません。

ゲームの進化は生物の進化と同じで、
なるべく多様化しようとするように遺伝子に刻まれている
と思っているので、今後また新しい遊びが次々生まれることを
楽しみにしています。
自分で作れと言われたら…ちょっとアイデアはないですが…

シューティングゲームというと、切っても切れないのが
ゲームミュージックの存在だと思いますが、
その点に関して、少々思うところがあるので、
また機会があればエントリで書こうかと思っています。

「エリア88」や、その付近に発売された、
いわゆるCPS1シリーズのソフトは、比較的難易度が
抑えられたものが多かったような気がします。
敵の攻撃の激しさと、回復アイテムの配置バランスが絶妙と申しますか。
「ここさえ乗り切れば、あと2分は遊べる!」という
ストレスとカタルシスの連続がとてもよくできたゲームが
多かったように記憶しています。

2007年10月04日 ykyky URL 編集












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トレジャートレジャーは、アーケードゲームやコンシューマーゲーム等を開発している日本のゲームメーカー。正式名称株式会社トレジャー。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wikipedia- Article- History License:G

2007年10月06日 東京企業6

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