問題解決のプロセスを宮本茂氏に学ぶ Game Programmer's (web)Log

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問題解決のプロセスを宮本茂氏に学ぶ

若干出遅れた感はありますが、ほぼ日刊イトイ新聞の記事から。

元HAL研究所のプログラマであり、現在任天堂の社長のである岩田聡氏と、
コピーライターというかMOTHERシリーズの作者というか、
糸井重里氏の対談です。
岩田氏と宮本氏は海外メディアからも注目度が高いので、
ご丁寧に英語訳まで用意されています。
当然、kotaku.comなど、いくつかの海外メディアでも取り上げられています。

すでに連載3回目に突入していますが、ここに書かれていることは、
ゲームを制作する上では、本当は当たり前でなければならないけれども、
なかなかきちんとできていないようなこと
だったりします。

まずは1回目のここ。岩田氏の発言です。

「多かったら少なくしよう」
「足りなかったら増やそう」というふうに、
いま起こってる事象をそのまま
しらみつぶしに解決していくのは、
誰でもできることだし、工夫もいらない。
たとえば、ある料理店で、お客さんが
出てきた料理について「多い」と言ってる。
そのときに、「多い」と言ってる人は、
なぜ「多い」と言ってるのか。
その根っこにあるものは、
じつは「多い」ことが問題じゃなくて、
「まずい」ことが問題だったりするんです。



まさにゲーム制作というのはこういう問題をつぶしていくことの
繰り返しなわけですが、問題の根本を見つけるというのは、
簡単そうで意外とできていない
ことが往々にしてあるわけです。

今は、誰でもネット上でゲームのレビューを公開できる時代ですが、
ゲームを作っている人間が、それを見てそのままゲーム
反映しているようではなんの解決にもならないばかりか、
よけい悪くなることがほとんどです。


開発終盤で、「爽快感が足りない」「飽きが早い」「シナリオが分かりづらい」
といった内容の問題が発生したとします。
本当はゲームデザインの根本の部分ですでに矛盾をきたしているのに、
すでに根本に手を入れることができない時期に来てしまっているため、
見た目の豪華さでごまかしたり、安易にゲーム仕様を追加してみたり、
イベントシーンやテキストの説明を増やしてみたり、
といった処置を施してどうにかしているゲームというのは
世の中にはたくさんあります。
ぱっと遊んだ感じの手ごたえは悪くないけれども、
どうにもぐっと引き込まれない…
というゲームはそういうことが
原因なのだと思います。

逆に言うならば、しっかりとした遊びの土台が出来ているゲームは、
ステージやアイテムや敵を量産するのはそんなに苦ではありません。

ゲームの核がしっかりしていれば、そこに追加すべき遊びというのは
おのずと出てくるものです。
言ってしまえば、ネタ切れしている時点で、すでにゲームデザイン
それ以上のポテンシャルがない
とも言えます。

世間で公開されているユーザーのゲームレビューで指摘される
ほとんどの問題が、結局このゲームデザイン根本に帰着します。
「プレイ時間が長い/短い」「難易度が高い/低い」など、
ゲームが面白く、熱中できれば非常に瑣末な問題です。

ゲームがさほど面白くないために、そういった問題に気づいてしまうのです。

せっかくなので任天堂のゲームを例に取るならば、
「スーパーマリオブラザーズ」は終盤非常に難易度が高騰しますが、
それでも何度もチャレンジして突破しようという気になりますし、
逆に、初代「星のカービィ」は難易度の低いゲームでしたが、
気軽に手に取って繰り返しエンディングが見たくなる魔力がありました。

本当に素晴らしいアイデアというのは、他の瑣末な問題を全て
吹き飛ばしてしまえるからこそ素晴らしいアイデアと呼べます。

ゲームでそんな素晴らしいアイデアに出会うのは稀ですが、
そういうものがたまに現れるからこそ、歴史に名を残すのだと思います。

第2回の「肩越しの視線」っていうのも大事ですよね。
私のいるチームでもよくおこなわれていることです。

このほぼ日の連載はまだまだ続くので、気になる点があったら
また取り上げてみたいと思います。
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2007年09月04日 Game Development トラックバック(0) コメント(0)












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