「ロックマン9」にまつわる開発のおはなし
ネタとしては古くなりますが、カプコンから、「ロックマン」シリーズの最新作が
WiiWareを初め、Xbox Live Arcade(XBLA)、Playstation Network(PSN)の
3機種にてダウンロード専売ソフトとして発売されることが決定し、
すでにいくつかの海外メディアがプレビューを発表しています。
海外メディアであるGamesRaderでは、今回登場する、
いわゆる「8ボス」についての説明が紹介されており、
その中で、初の女性ボスである「Splash Woman」の
存在が明らかにされています。
Mega Man 9 - EXCLUSIVE reveal(GamesRader)
また、GameTrailers.comでも、公式のトレイラーを初め、
E3会場でのカメラの直撮りによるゲームプレイ動画がアップロードされています。
公式トレイラー(曲が素晴らしい!)
ゲームプレイ(おそらくプラグマンのステージと思われます)
そんな中、国内のニュースサイトであるiNSIDEでも取りあげられた際に、
多数のユーザによるコメントがつきました。
『ロックマン9 野望の復活!!』スクリーンショット初公開!価格は1000Wiiポイント(iNSIDE)
主旨となっているのは、1000Wiiポイント(1000円に相当)という価格が
妥当かどうか、そして、ファミコンのクオリティのゲームを開発するための
スキルについてです。
先に、開発に関する点についていくつか思うところを書いておきます。
ゲームプロデューサーに関する誤った(?)認識
突然ですが、「クリナビ」というサイトがあります。
クリナビ
言ってしまえばアミューズメントメディア総合学院の宣伝サイトなのですが、
ゲーム開発に関するいろいろなコラムが載っていたり、
著名な開発者へのインタビューなどが載っている情報サイトです。
ここに限らず、最近はネットでも開発者へのインタビュー記事が
あちらこちらで見られるようになりました。
PlayStation.comでも同様のクリエイターインタビューがあります。
PS World クリエイターインタビュー(PlayStation.com)
こういう場で「クリエイター」としてインタビューを受けるのは、
得てして「プロデューサー」の場合が多いのですが、
(PlayStation.comでは割といろいろな職種の方が多いですが)
一部のゲームファンの方々からは、「現場を知らない単なる広告塔」
といった認識を持たれているようです。
ゲーム開発について何も知識を持たない人は、一番メディアに出てくる
プロデューサーを見て、「ゲームを作っている現場のトップにいるえらい人」
と認識し、さらに業界により深く興味を持った人は、今度はプロデューサーを
「ゲームを作っていない、口だけでえらくない人」という風に認識する、
という構図がどうやらあるように思います。
半分は正解だとは思いますが、やはりプロデューサーというのは、
ゲーム制作現場においては非常に重要な役割を担っているため、
もう半分は不正解だと言えるでしょう。
「ファイナルファンタジー」の「ビジュアル重視」路線
またも少々古い話になるのですが、以前エントリにも書いた、
国際ゲーム開発者会議であるGDC(Game Developers Conference)にて
おこなわれた、スクウェアエニックスの研究開発部の方の講演での発言が、
ネットで話題になりました。
スクエニ村田琢氏、「ホワイトエンジン」改め「Crystal Tools」を正式発表
「The Technology of FINAL FANTASY」、質疑応答も全文収録!!(GAME Watch)
そもそものこの講演の主題は、スクウェアエニックスが開発した、
全社統一の共通ゲーム開発ツールである「Crystal Tools」の紹介でした。
ハードの進化に伴い、国内外問わず、汎用のゲーム開発ツールの開発が
急務となっている中で、ついにスクウェアエニックスもその流れに
乗り出したという点で、大きな関心を呼んだ講演でした。
だったのですが、多くのユーザにとっては、この講演の中で出た、
「『ファイナルファンタジー』シリーズは、
キャラクタに非常に比重が置かれたゲーム」
「とにかく“魅せることありき”であり、どのようなキャラクタが、
どのような世界観の中で、どのような活躍をするのかみたいなところから
ゲーム作りが始まるところがあり、ひょっとすると皆さんから見ると
特異に写るかも知れない」
というところに注目が集まる結果となり、掲示板やブログなど
ネットの各所でこの件に関する議論が繰り広げられたようです。
肯定、否定、ともに多くの意見があるかとは思いますが、
私たちがこの議論をする際に、ひとつだけ忘れてはいけないことが
あると私は考えています。
国際ゲーム開発者会議、GDC08が今年も開催
去る2/18〜2/22の間、毎年恒例となっている国際ゲーム開発者会議、
「GDC08」(Game Developers Conference)がアメリカの
サンフランシスコにて開催されました。
今年の日本人講演者としては、ユーザの方もご存知の方が多いと思われる、
「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズのディレクターである桜井政博氏や、
グラスホッパーマニュファクチュアのサウンドを手がける高田雅史氏、
「Wii Fit」の開発者である沢野孝雄氏などが名を連ねています。
日本のメディアでは、Game Watchや、ファミ通.comが詳しく取り上げています。
Game Developers Conference 2008 記事リンク集(Game Watch)
ファミ通.comのトップページ
新作発表や、新しいサービスの発表がある場でもあり、
最近では開発者のみならず、ユーザの方にも馴染みのあるものに
なってきたのではないかと思います。
今年で言うと、Microsoftからの、XNAによるインディーゲームの
配信サービスが始まる話や、「NINJA GAIDEN 2」の発売日の発表、
「Gears Of War 2」の制作発表などがありました。
また、GDCでは毎年、ゲーム開発者が選ぶ、Game Developers Choice Awards
というものがあり、その年でもっとも優れていたゲームを、
ゲーム開発者の視点から決めるというちょっと変わったゲーム大賞があります。
この賞は、ゲームの売れ行きとは関係なく、開発者の投票のみで
おこなわれるものなので、結果がメディアの選ぶゲーム大賞とは
少し異なるところに面白みがあるアワードとなっています。
ちなみに、今年の大賞は、Half-LifeシリーズでおなじみのValve社が
手がけた「PORTAL」という一人称視点の3Dパズルゲームです。
もともとは学生達によるチームが作っていたこのゲーム、
その開発版の完成度を見たValve社が、チームをまるごと
ヘッドハントしたという逸話がある作品です。
そんなGDCですが、今回は、Xbox Liveで始まるという、
インディーズの自作ゲームの共有を開始したというニュースと、
Wiiのダウンロードゲーム配信サービスである、Wiiウェアの
専用ソフトの開発についての、スクウェアエニックスによる講演が
ともに目に留まりました。
いよいよ本格的に、世界規模でのゲームのダウンロードサービスが
始まろうという空気を感じるこれらのセッション内容を読んで、
これからのダウンロードゲームサービスのあり方について、
もう少し詳しく書いてみたいと思います。
少し長くなりそうなので、次のエントリに続きます。
ゲーム制作「王道に近道なし」
またしてもニュースネタではありません。
久々にゲーム制作がらみのネタで。
たまに、縁があってゲームを作りたいという学生の方と知り合う機会が
あるのですが、そういった方たちの話を聞いてみると、
大体共通しているのは、みんな目標としているゲームが、
いわゆるコンシューマの「超大作」と呼ばれるものだという点です。
もちろん、夢や目標を大きく持つということは決して
悪いことではありませんし、そうやって夢に向かって努力することは
とても大切なことだとは思うのですが、私から見ると、
夢に向かう前から、挫折に向かってまっしぐらに突き進んでいるように
見えてしまう方がかなり多いと感じています。






