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「日本が始まった」の理由
前回のゲーム開発スタイルに関するエントリの続きです。
スクウェア・エニックスが、ゲームエンジンの開発スタッフの
募集サイトをオープンしました。
ゲームエンジン開発者募集一覧 | SQUARE ENIX - RECRUITING -
このサイトに書かれている、CTOの橋本氏のメッセージを読んで、
非常に強い共感を覚えました。
「生産性と合理性の高い開発環境があってこそ、
初めて気合と根性と職人技が発揮できる」
という発言は大いにうなづける話です。頭では分かっていても
実際にアクションを起こすことができないでいた
日本中のゲーム開発者達が集結することが期待されます。
「日本は終わった」の理由
しばらく前のことになりますが、とあるゲーム会社の元社員が、
退職後自殺したという話がネットのブログサイトに掲載されました。
ゲーム開発という仕事は常にハードワークが伴うものです。
それがコンシューマーゲームであればなおさらです。
当初想定していた仕様がすべて実装されれば開発終了、というわけではなく、
面白くならなければ作り直しですし、重大なバグが見つかれば、
原因を見つけ、修正し、チェックをする必要があります。
プレイの仕方は千差万別ですので、誰が遊んでも不具合がないように、
できる限りの時間をバグチェックに充てなければなりません。
ゲーム開発が大規模化し、開発環境が苛烈を極める中で、
私が今のゲーム開発者に対して強く思っていることがあります。
Wiiのサードパーティ製ゲームが売れなかった理由
先日、任天堂カンファレンス2010が開催され、ニンテンドー3DSに関する
詳細情報が発表されました。その中で、「任天堂ハードではサードパーティ
(任天堂以外のソフトメーカー)のゲームが売れない」という定説に関する
言及がありました。
http://www.nintendo.co.jp/n10/conference2010/presentation/textJ/08.html
任天堂カンファレンス2010
サードパーティメーカーでは、「Wiiでは商売にならない」というのは
結構前から常識になっていることでもあります。
こういう話になると、よく言われるのが「任天堂のゲームがサードパーティの
ゲームよりも優れているから」という説なのですが、話はそんなに単純でも
ないかと思います。何しろ、任天堂のゲームですら苦戦するタイトルが
多いという現状です。「面白いゲーム=metascoreが高い」という前提で言えば、
任天堂タイトルよりもmetascoreが高いゲームも少なからず存在します。
Wiiの購買層や、任天堂というブランド力など、いろいろと要素はありますが、
その他にある大きな原因があるのではないかと考えています。
ゲーム業界とはプロスポーツ業界なのではないだろうか?
この業界でそこそこ長いこと仕事をしていますと、
「ゲームプログラマってどうやったらなれるんですか?」
といった質問はネットでも直接にでも受ける機会があります。
FAQというやつですね。
そして、インターネットでこういった質問が出てくると、
十中八九、質問者が様々な批判や説教や逆質問などを浴びせられて終了します。
毎回大体同じケースなのですが、こういう質問をしてくる人というのは、
その時点で特に何の努力もしておらず、最短ルートで必要なことしかしたくない
という態度を回答者に見抜かれてしまいます。
本気で目指している人というのは、そんな漠然とした質問はしないんですよね。
目標をしっかり持って、それに向かう手段を考えて、その中で起こった
問題について、明確な答えを求めて質問するため、答えやすい質問をしてきます。
さて、では実際に、ゲームプログラマとはどうすればなれるのでしょうか。
「グラフィックの進化がゲームの面白さを阻害する」わけがない
前回のエントリに対するコメントで、「グラフィックの進化により
マイナスなこともあるのではないか」という旨の内容をいただきました。
今回はその懸念に対するご返答です。
ひょっとしたら誤解させてしまったかもしれませんが、
私の言う「グラフィックの進化」は「=フォトリアル」では決してありません。
それは「進化」ではなく単なる「多様性の欠如」です。
マリオギャラクシーは、Wiiというハードの中でよくぞここまで、
と言いたくなるほどゴージャスなグラフィックですが、
これもフォトリアルではありません。ゲームキューブ時代の「ゼルダ」や
「ビューティフルジョー」、「大神」などもいい例ですね。
ですが、これらはやはりグラフィックの進化なしには生まれなかったゲームです。
今現在も、マリオ、ゼルダともに現役です。metascoreを見ても明らかですが、
これらの偉大なるゲームがグラフィックの進化によって失ったものなどないと
私は思っています。(マリオに至ってはシリーズ最高評価を獲得しています。)
64、ゲームキューブ、Wiiと段階を経る中で、確実に表現は豊かになり、
かつて見たことのない体験をそのたびにさせてくれています。
(「時のオカリナ」でも「スーパーマリオギャラクシー2」でも
どちらもびっくりするようなステージが山ほどありました)




